【双極性障害】部屋を片付けられない彼女宅へ

彼女の部屋はワンルーム。ユニットバスに小さなIHのミニキッチン。

ベッドの頭の上には3段のカラーボックス。テレビ台の上にテレビ。愛犬の飯台の後ろに小さな全身鏡。

プラスティック製の3段の衣装を2つ積み重ねたものが2列。その上に愛犬のおやつと籠に入ったハンカチタオルたち。薬のストックも乗っている。

クローゼット前に4枚、窓の前に2枚、愛犬の小さなトイレシートを敷いて、部屋のど真ん中にテーブルが置いてあるので生活スペースはほぼ無いに等しい。

2週間前に床に落ちていたフワフワのヘアゴムがまだ同じところにある。テーブルの上は化粧をするために空けたスペースがあり、下には化粧に使ったと思われるペン状のものや、ケースが数個散らばっている。

飲みに誘われる以外はここで一生、彼女は過ごしていくのだろうか。

二週間ぶりの彼女宅。クリスマスプレゼントに買った愛犬の毛布を退けると、ふわっと大きな埃が舞った。

埃が凄いぞ、掃除かけてるのか、冷蔵庫の隙間から3ヶ月前に買ってやった安物の掃除機を取り出し、50㎝四方だけ掃除機を滑らせる。

座ると床をコロコロしてみたり。こんなの掃除じゃないけど彼女には立派な掃除か。

昨夜はカウンセリングのみの通院日。何を話したのかは聞かなかったが、双極性障害の本を探してくる、彼と同じ本を一緒に読むと良いと。

同じものの方が良いと言われたらしい。

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