お通夜の翌日、彼女の姉とその旦那さんが私たちよりも少し遅れて到着した。
彼女はお姉さんの旦那さんと初対面。私は二人とも初対面だ。
約束通りに彼女が私をお姉さんに紹介。
初めまして〇〇です。この度はお悔やみ申し上げます。お母さんから聞いていると思いますが、婚約者である私がこのような大事な場所に親族として列席させて頂き恐縮してます。宜しくお願い致します。
私の挨拶を聞きながら何度か浅く会釈したお姉さんは特に何の言葉も発しず、私の挨拶が終わると、車椅子を押す旦那さんと会場の案内を取り仕切る係員に(行きましょうか、)と声をかけた。
私よりも何となく彼女に当たりが強い、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いという感じがした。
彼女は少し不満そうに。でもそれどころではないお父さんの葬儀だ。それに
マスクからはみ出るこめかみから顎までのラインがハッキリわかるように黄色くみえるお姉さんの様子を何となく確認していた。私も彼女の隣で同じお姉さんの姿を見ていた。
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