双極性障害の彼女　浮気を知ってから1ヶ月

シャワー前の写真は信用ならない。

それにシャワー浴びていい？というメッセージがやる気満々だと責めた時、それはすっぴんでも良いかの意味だと真顔で彼女が言い訳した

彼女からしてみれば上手い言い訳か、それとも本悪気なく言った言葉だったろうが、

それほど相手に気を使っているのか、と俺には感じる言葉だった。

カメラを覗く度にこの場所でそいつと、裸になった彼女を見る度に、

この姿でそいつにご奉仕したのかと思うと苛立ちから頭がおかしくなりそうだった。

見たい。でも見たくない。もう彼女の体はオレだけのものではないのだから。という気持ちから送らなくてもいい、

見せたいなら見てやる、という自分上位の言葉でしか今のオレの気持ちを自分で救えなかった

どうして。どうしてオレを裏切ったんだ。オレだけを愛していたんじゃないのか、その気持ちがまだ自分の心の中にしがみついて離れない。

今日散歩に出ると言った彼女は電話を繋げたまままた例の広場に行った。浮気をしってから二度目。

今どこ？

広場だよ。という彼女が少し申し訳なさそうに感じた。いやきっと気のせいだ。そんな気持ちがあるわけない。

ちょうどいい、時計を決めた。とURLを送った。

以前彼女に捨てられた時計を取り戻す。自分の中では彼女を取り戻すような気持ちで、また同じ時計をしようと決めた。

別の新しい腕時計だと、それを見る度にそいつと彼女を思い出してしまうような気がして。

彼女がそれを見る度に思い出すのはどうにもならないな。とそれだけは未だ片付けられない理由だ。お金を使わせた。使わせられた。損をしたからもう二度と裏切らない。オレのことを。という発想に繋がればいいと安直な理由だ。

そんなオレは。心のどこかで彼女がまた裏切る事を待っている。

彼女は今シャワーを浴びている。